渡り鳥と足環

- Bird Banding -

環境省/山階鳥類研究所

2016年3月3日更新

渡り鳥と足環 目次

標識調査の関連記事

  • 日本鳥類標識協会(JBBA)
    鳥類標識調査の健全な運営と発展を図り、鳥学および鳥類の保護・管理に寄与することを目的とした団体です。
  • 足環のついている伝書鳩を保護したら…
    鳩レースに用いられている飼い鳥ですので、
    下記にお問い合わせください。
    日本鳩レース協会
    (足環の記号の冒頭がJPN
    日本伝書鳩協会
    (足環の記号の冒頭がNIPPONまたはNPN

日本で繁殖するツバメはどこへ渡っていくの?

大昔から、鳥の渡りは人間にとって大きな謎でした。夏にたくさんいた鳥たちが冬にいなくなってしまうのは、いったいなぜなのだろう?かの有名な古代ギリシアの哲学者アリストテレスは、ツバメは木のうろや泥の中で冬眠すると考えていました。近年になって"渡り"という概念が一般的になっても、夏に我が家の軒下に巣をつくるツバメは、毎年来るあのツバメだろうか?どこをどう通って旅をしてきたのだろう?そんな疑問は消えません。このようなことを調べるために、鳥に個体識別用の足環をつける研究方法が、鳥類標識調査です。

日本では、ツバメに足環をつけて放した結果、秋から春にかけて、日本から2000km以上も離れたフィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシアなどから、足環のついたツバメを見つけたという情報が寄せられました。これは、現地の人たちが、小さな足環に刻印された"TOKYO JAPAN" という文字を手がかりに、手紙を書いて知らせてくれたのです。足環にはまた、個体を識別するための番号が入っていて、この番号からその足環がいつ、どこで、だれがつけたものかがわかったのです。

日本で標識したツバメの回収地
●:秋( 9~11月)回収
◆:冬(12~ 2月)回収
▲:春( 3~ 5月)回収

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一番長い距離を渡る鳥は?

渡り鳥は、いったいどれくらいの距離を渡るのでしょうか?もちろん種類によって違い、長い距離を渡る鳥と短い距離を渡る鳥がいますが、長距離を渡るものの中には、地球を約半周して、自分の生まれ故郷と越冬地を往復する鳥がいることがわかっています。これも標識調査をおこなって初めてわかった事実なのです。

日本では、南極で足環をつけられたオオトウゾクカモメという海鳥が、赤道を越え、はるか12,800kmもの長距離を移動して、北海道の近海で発見された記録があります。この鳥が今のところ、日本に渡ってくる鳥の中で最長距離移動の記録保持者です。

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一番長生きの鳥はどんな鳥?

では、日本で記録された一番長生きをした鳥はどんなものがあるでしょう。アホウドリの仲間のコアホウドリという鳥で、1965年にハワイ諸島のサウスイースト島で雛のときに足環をつけられた個体が、1998年に千葉県館山の海岸で死んで発見されました。足環はかなり磨耗して番号が読みづらくなっていましたが、アメリカの標識センターに送って調べてもらったところ、1965年生まれの個体であるという返事がかえってきました。実に33年も生きていたことがわかったのです。近年は、足環の材質として腐食や磨耗に強い金属が使われるようになったので、足環からさらに長寿の記録が確認できるかもしれません。

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鳥類標識調査 Bird Banding

鳥類標識調査(バンディング)とは、1羽1羽の鳥が区別できる記号や番号がついた標識(足環)を鳥につけて放し、その後の回収(標識のついた鳥を見つけ、その番号を確認すること)によって鳥の移動や寿命について正確な知識を得るという調査方法です。

この調査はヨーロッパで100年前に始められた方法で、現在も世界各国でさかんにおこなわれています。各国の標識センターは、お互いに連絡をとってデータの交換をおこなっています。現在、日本では環境省が山階鳥類研究所に委託して標識調査を実施しており、全国に設定された鳥類観測ステーションを中心に山階鳥類研究所や大学などの研究者、ボランティアバンダーが鳥を安全に捕獲し、標識をつけて放鳥しています。この調査を行うためには、野生の鳥を捕獲するための特別な許可(鳥獣捕獲許可)を受けなければなりません。

鳥に足環をつけるときは、鳥が暴れてけがをしないように持ち、専用のプライヤーを使います。

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その歴史

日本の鳥類標識調査は、1924年に農商務省によって初めておこなわれました。1943年に戦争で中断されるまでの20年間に約31万7千羽が標識放鳥され、約1万5千羽の回収が得られました。戦後は1961年から農林省が山階鳥類研究所に委託して再開しました。その後、1972年からは環境庁(現在の環境省)がこの事業を受け持ち、山階鳥類研究所へ委託して調査を継続しておこなっています。1961年から2000年までに約300万羽が標識放鳥され、約1万8千羽が回収されました。最近では全国で毎年約20万羽の鳥が標識放鳥され、今までわからなかった日本の渡り鳥の行き先や渡りのコースなどが、次第にわかるようになってきました。

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鳥類標識調査員 Bird Bander

標識調査をおこなう許可を持つ人を鳥類標識調査員(バンダー)といいます。バンダーは、鳥類の識別について十分な知識を持ち、鳥を安全に捕獲して放鳥する技術を身につけていることが必要です。バンダーになるには十分な訓練を積んだ後、山階鳥類研究所が実施するバンディング講習会に参加し、バンダーの資格があると認められなければなりません。認定を受けたバンダーは、毎年環境省へ鳥獣捕獲許可の申請をして許可を受け、それを携帯して調査をおこなっています。標識調査を実際に担っている人の多くは、こうしたボランティアバンダーたちなのです。

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足環のついた鳥を見つけたら

標識をつけた鳥を発見した報告(回収報告といいます)は、鳥類の渡りや生活、鳥の一生、死因などについて、多くの正確な知識をもたらしてくれます。

もし、足環をつけた鳥が元気で生きたままつかまったら、その足環に記されている文字、記号、番号を全て記録して、その後で足環をつけたまま、その鳥を放してあげてください。また、もしその鳥がけがをしていて、すぐに放せそうにない場合は、都道府県の野生鳥獣保護担当の課へ連絡をしてください。また、足環をつけた鳥が死んで見つかった場合は、できるだけ足環をとりはずし、回収報告といっしょに標識センターへ送付してください。

回収報告は次の事項についてお知らせください。
回収者:氏名
連絡先:住所/Tel/Fax
足環の番号、記号や文字の全て:
回収年月日:
回収場所(市町村名、地名、地番):
種名:
性別:おす/めす/不明
年令:成鳥/幼鳥/不明
回収したときの状況:
・生きていた場合-足環をつけたまま放したかどうか。保護している場合は、その収容先。
・死んでしまっていた場合-死因や、死後どれくらい経っていたかもあわせてお知らせください。
標識をつけた鳥が死体で見つかった場合は、できるだけ足環も添付してください。
<宛て先>
山階鳥類研究所 保全研究室(鳥類標識センター)
〒270-1145 千葉県我孫子市高野山115
Tel : 04-7182-1107/Fax : 04-7182-4342
E-mail : BMRC@yamashina.or.jp

標識調査の成果の大部分は、標識を発見して報告してくださる方々の協力にかかっています。標識調査で得られるデータは、野鳥に関する基礎的な生態を知る手がかりとなり、鳥たちとその生息地の保護にたいへん役立つのです。皆様のご理解とご協力を切にお願いいたします。

足環のついた伝書鳩を保護したら

鳩レースに用いられている飼い鳥ですので、下記にお問い合わせください。

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足環

足環はおもにアルミニウムや軽い合金で作られ、一つ一つに異なった番号が刻印されています。現在環境省が発行している足環には、"KANKYOSHO TOKYO JAPAN"という文字と番号が刻印されており、ミソサザイやセッカのような小さい鳥からオオハクチョウのような大きい鳥まで、様々な鳥につけられるよう16種類のサイズがあります。一番小さいサイズの足環で重さは0.04gで、例えば約9gのミソサザイでは体重の0.44%に当たります。

<刻印の一例>
10号サイズの足環。このサイズの足環はオナガガモ、ハシボソガラス等の大きさの鳥につけられます。

鳥の足の太さに合わせて15種類の大きさがあります。材質は淡色がアルミニウム、暗色は腐食に強いニッケルの合金やステンレスです。

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標識センターの役割

鳥に足環がつけられると、その番号、足環をつけた年月日・場所、鳥の種名・性別・年令、足環をつけた人などが記録され、山階鳥類研究所にある標識センターに集められます。標識センターでは、これらのデータをコンピュータに入力して集計します。足環のついた鳥が発見されたという報告があると、足環の番号から放鳥したときのデータを検索して回収記録としてまとめ、回収者や放鳥者へ連絡します。また、外国の標識センターとも情報交換をして、お互いの国を行き来する渡り鳥の移動記録を収集しています。そして年毎に調査結果の報告書を作成し、環境省や各都道府県、バンダー、関係した研究機関等へ配布しています。

センターのもう一つの役割は、バンディングの調査体勢を整えることです。ボランティアバンダーの鳥獣捕獲許可の申請手続き、足環や捕獲用のカスミ網*の一括購入と貸し出し、バンディング講習会の開催と新しいバンダーの養成などをおこなっています。また、近年は東アジアおよび東南アジアの鳥類研究者たちへの標識調査技術の移転などにも力を入れ、アジア各国でも標識調査が実施できるよう協力をしています。

*カスミ網の所持と使用は法律で禁じられていますが、標識調査を目的とする場合は特別に許可されています。

調査報告書や識別用のカラーマニュアル

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繁殖地・中継地・越冬地

多くの鳥は、卵を産み雛を育てる場所(繁殖地)と冬を過ごす場所(越冬地)を変えて季節的な移動をします。この移動のことを広い意味で"渡り"といいます。渡りについて調べる目的の一つは、鳥の繁殖地・越冬地・途中に立ち寄る中継地の関係を調べ、それぞれの環境をよく知った上で保護に役立てることにあります。ツバメのように国境を越えて渡りをする鳥を守るためには、繁殖地の環境だけでなく、渡っていく国々の環境もいっしょに保護していかなくてはなりません。

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鳥の寿命

野生の状態で鳥の寿命を調べるのはとても難しいことです。なぜなら、野鳥には戸籍簿のような記録がないからです。そこで寿命を知る手がかりとして、足環をつけた鳥が再び捕獲または回収されるまでの期間のデータが重要となってきます。放鳥時すでに成鳥であることもあるので、正確には寿命とはいえませんが、その鳥が少なくともその期間は生きていたという証拠になります。1961年から2010年までの50年間に標識放鳥した474種のうち、168種について5年以上経過した後の回収記録が得られました。その中から主な種の長寿記録を下の表に示しました。これを見ると、小鳥類では10年以上生きるものはまれで、大型の鳥では海鳥類で長生きするものが多いことがわかります。

標識調査でわかった鳥の長寿記録
種名 経過年月
アホウドリ 26年 10ヶ月
コアホウドリ 33 01
オオミズナギドリ 36 08
オオグンカンドリ 18 06
コハクチョウ 19 08
オオタカ 18 08
キアシシギ 16 03
ウミネコ 32 10
セグロアジサシ 22 02
キジバト 08 03
コノハズク 14 01
アマツバメ 12 01
ツバメ 08 11
ヒヨドリ 10 04
ツグミ 09 10
オオヨシキリ 11 00
ヤマガラ 10 07
シジュウカラ 08 00
メジロ 06 11
ホオジロ 08 11
スズメ 08 00
ムクドリ 07 01
ハシブトガラス 18 09

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鳥類に関する基礎的な資料を得る

標識調査は、その地域にどのような鳥がいるのかを正確に知るのに役立ちます。観察では確認できない種や識別が難しい種が、標識調査で初めて確認されることもあります。また、生きた鳥を手にすることによって、種や亜種*の識別、性別・年齢に関する基礎的な知識を得ることができます。さらに、年齢や性別による羽色の変化、換羽**状況、鳥体各部の計測値、時期による体重の増減、鳥の体につく外部寄生虫などについての知見も標本や観察では得られない資料です。こうした知見の一部は、標識調査のための識別マニュアルとしてまとめられ、活用されています。

*亜種:同じ種の中で、繁殖する地域によって形態的な違いが見られる場合、亜種として区別することがあります。
**換羽:羽毛がぬけ変わること。鳥類は少なくとも1年に1度、翼の羽や体羽を換羽します。

また、標識調査は、個体識別をすることでさまざまな生態研究に応用できます。生存率や帰還率、幼鳥の分散、繁殖開始年齢、つがい関係や家族構成など、鳥の生活を知る重要な手がかりとなります。

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環境モニタリングとしての標識調査の役割

環境の変化に伴って、そこに生息する鳥の顔ぶれが変わったり、個体数や繁殖状況が変わったりします。近年、世界的にも標識調査データの環境モニタリングへの利用が重要視されてきています。イギリスやアメリカでは1980年代から国内に数百ヶ所もの調査地を設け、データを収集し続けています。日本でも1970年代から毎年継続して調査をおこなっている調査地が全国に数カ所あり、これらの標識データが徐々に解析されています。例えば、福井県の織田山という調査地では、1980年代前半に周辺の森林が伐採され、植生が急変したことによって種構成が大きく変化しました。また、1973年以来継続して実施されている山中湖の繁殖期における調査からは、夏鳥の占める割合が1989年以降年々減少してきていることがわかりました。長距離を渡る鳥の動向は、地球規模の環境変化を反映していますので、それをいかに標識データから読みとるかが、今後の重要な課題です。

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金属足環以外の標識調査 - カラーマーキング調査

細かい文字の入った金属足環の番号を読みとるには、その鳥を再捕獲しなければならないという弱点があります。鳥の生態を研究するために、研究者たちは遠くからでも双眼鏡や望遠鏡を使って個体識別ができるようなマークをつけて調査をおこないます。この方法は、同じ鳥を何度も捕獲しなくても観察による追跡を継続しておこなえるのが利点です。環境省では主に、ハクチョウ、ガン、ツルなどに文字と番号の刻まれたプラスチック製のカラーリング(首環や足環)を、シギ・チドリの足にカラーフラッグ(プラスチックの旗)を装着して調査をおこなっています。これらの観察データは繁殖地・中継地・越冬地への移動経路、つがい関係や家族構成など、鳥の生態を知る重要な手がかりとなり、学術研究に貢献するだけでなく、具体的な保護対策を考えるうえで重要なデータとなるのです。

カラーマーキングされた個体を観察した方は、ぜひ環境省または山階鳥類研究所まで情報をお寄せください。

カラーマーキングの種類
種名 使用国 文字(○:数字) 装着場所
オオハクチョウ 日本 ○C○○ 首と足
コハクチョウ ○○○Y
ロシア ○○○C
コブハクチョウ 日本 JK○○
マガン ○○Y
ヒシクイ A○○
マナヅル
ナベヅル
J○○
K○○

(関節の上)
○○
ロシア A○○
マナヅル 中国 ○○○
シギ・チドリ 太平洋諸国 青他 なし
(関節の上・下)

シギ・チドリについては、フラッグの色と位置によって、放鳥した国と地域がわかるしくみになっています。

日本の首環をつけたオオハクチョウ。水中に緑の足環が見えますね。
(1998年2月7日 新潟県神林村 撮影:大沢八州男氏)

オーストラリアのフラッグをつけたオオソリハシシギ
(1996年4月29日 大阪市淀川 撮影:西平賀則氏)

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フラッグの付いたシギ・チドリ類を見つけたら

〜 あなたの観察報告で鳥たちの渡り経路が解明されます 〜

我が国では8科76種ものシギ・チドリ類が記録されており、そのほとんどは夏鳥、冬鳥、旅鳥などの渡り鳥で、長距離の渡りをすることが知られています。日本に渡来するシギ・チドリ類はアラスカやロシア極北部から東アジア・オーストラリア・ニュージーランドまでの広い範囲の中で渡りをしますが、我が国で観察されるシギ・チドリ類の個体数は近年著しく減少してきています。シギ・チドリ類を保護するためには、彼らの繁殖地や越冬地を保全することはもとより大切ですが、彼らがどこを中継して渡るのかが明らかになればより効果的な保護計画がたてられるでしょう。このような観点から、1991年以降研究者達はシギ・チドリ類の渡りの生態を明らかにするため、鳥類標識調査の際に、金属リングに加えて脚にフラッグ(プラスチック製の旗)を付け始めました。下図に示すようにフラッグは調査場所別に位置や色、形が決められているので、観察するだけでその鳥がどこで足環を付けられたのかが判るようになっています。当初、オーストラリアと日本を中心に始められた調査も、今ではアメリカ(アラスカ)、極東ロシア、中国、韓国、台湾、ニュージーランド等の国や地域が加わり、これまでに13万羽以上のシギ・チドリ類がフラッグを付けて放鳥されました。

またフラッグの観察からは放鳥地の情報しか得られないので、主に個体識別を目的として金属リングとフラッグに加えてカラーリングを付けたり、フラッグに大きな字で番号等を彫り込んだりすることもあります。カラーリングはアラスカ、ニュージーランド等で、番号等付きのフラッグはオーストラリア、ニュージーランド、中国の他、我が国でもコムケ湖、鳥の海、谷津干潟、荒尾海岸、比屋根湿地で使用されています。

フラッグの付いたシギ・チドリ類を観察した場合は、フラッグの位置、組み合わせだけではなく、出来る限りカラーリングの有無、足環・フラッグ・カラーリングの位置関係や番号等も記録し、その結果を下記宛にご連絡下さい。

調査地域別のフラッグの組み合わせ(灰色は金属リング)




注)
○ 日本国内ではコムケ湖以外フラッグは左脚、リングは右脚に付ける。この原則は厳密に守られている。
○ 海外ではフラッグは右脚、メタルは左脚に付けることが多いが、例外もかなりある。
○ 複数のフラッグを使う場合、上下の順序はかなり厳密に守られているが、例外もある。
○ 海外では複数のフラッグでも可能な限り脛に付けることが多い。

フラッグやカラーリングの付いたシギ・チドリ類を観察された方は、次のことを下記まで連絡してください。

観察者氏名
観察者連絡先(住所・電話番号・FAX番号・メールアドレスなど)
観察日時
観察場所(都道府県・市町村・地名)
観察場所の緯度・経度
種名
性別(オス・メス・不明)
年齢(成鳥・幼鳥・不明)
羽色(夏羽・冬羽・中間)
標識の位置(金属足環・フラッグまたはカラーリング)
右足:関節の上(標識の種類・色)/関節の下(標識の種類・色)
左足:関節の上(標識の種類・色)/ 関節の下(標識の種類・色)
写真(ある→写真の提供OKまたはNO、なし)
特記事項(その場所で見られたシギ・チドリ類各種の個体数など)

<宛て先>
連絡先:茂田良光
〒270-1145 千葉県我孫子市高野山115
山階鳥類研究所 保全研究室(鳥類標識センター)
Tel : 04-7182-1107/Fax : 04-7182-4342
E-mail : shigeta@yamashina.or.jp


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フラッグ付きシギ・チドリの観察記録

フラッグ調査は国内外の多くのバードウオッチャーの協力で成り立っており、山階鳥類研究所にも多くの情報が寄せられています。お陰様で日本国内での移動経路が解明されてきたのみならず、アラスカ・ロシアとオーストラリア・ニュージーランドを結ぶ東アジア・オーストラリアフライウエイ(渡りルート)の解明にも大きな貢献をすることが出来ました。例をあげると、北極圏で繁殖して日本を渡りの中継地としているシギ・チドリ類の内、キョウジョシギ、トウネン、オバシギ、ミユビシギ、キリアイ、キアシシギ、ホウロクシギ、チュウシャクシギ等はオーストラリアまで、オオソリハシシギはオーストラリアやニュージーランドまで渡って越冬することが明らかになっています。

また、シベリヤ北部やアラスカで繁殖するハマシギには6亜種が知られていますが、フラッグ観察やバンディングの結果からは日本に渡来するハマシギはアラスカ最北部で繁殖する亜種のみが確認され、他の亜種は未だ見つかっていません。

皆様のご協力の結果、山階鳥類研究所のデータベースには6,500件を超す観察記録が集積されていますが、その中から2014年末までの国内外の移動記録を放鳥地別に取りまとめて公表いたします。なお、これらのデータは日々更新されると共に、修正される可能性もあることをご理解下さい。また、観察者のご氏名を載せていますが、データベースの制約から1レコードにつき1名のみの記載となっています。お名前公表の可否を含め、問題のある事例がありましたらご一報下さい。なお、このデータを外部への発表等にご利用になりたい方は、山階鳥類研究所 保全研究室(鳥類標識センター)にご相談ください。

今後とも積極的に観察情報をお寄せ下さるようお願いいたします。(報告をお願いしたい内容と宛先は上記の通りです)

シギ・チドリ類のカラーフラッグ調査 これまでの結果(pdfファイル)

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電波を利用した標識調査

人工衛星を利用して野生動物の大規模な移動を調べる方法はウミガメやクジラ類、陸上の大型哺乳類などで使われています。体に付けた発信機から電波を発信し、衛星を使ってその位置を調べることが出来るのです。近年この発信機の軽量化が進んで、鳥類にも応用できるようになりました。大空を渡っていく鳥の移動経路を調べるには、地上の調査だけでは追いきれません。しかし、電波という標識を付けて追えるようになったのです。

例えば、日本で繁殖し北太平洋を移動するアホウドリや南半球までも移動するオオミズナギドリ。シベリアで繁殖し日本で越冬するオオワシ。北極圏で繁殖し日本で越冬するハクチョウ類などの調査が行われています。

アルゴスシステム:

アホウドリの背中に付けた発信機からの電波を人工衛星「NOAA(ノア)」が受け、地上受信局に送信します。その後、フランスと日本のアルゴス情報処理センターを経由した情報をコンピュータ処理して、その鳥の位置がわかります。

衛星追跡の軌跡


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