山階鳥類研究所研究報告についてのお知らせ

2003年4月4日更新

以下の文章は山階鳥類研究所研究報告34巻2号に掲載の「お知らせ」を転載したものです。

編集長が変わります

前号(創刊50周年記念号)の編集後記で岡が書いておりますように、本号から少々思うところがありまして、老骨に鞭打ち所長の私が編集委員長をすることになりました。本来このような仕事に、所長がしゃしゃり出るべきではないことは重々承知しておりますが、しばらくの間、この重責を務めようと思います。その思うところとは・・・

雑誌名が変わります

この雑誌は創刊者山階芳麿の考えを踏襲し、長きにわたり所外に向けても開かれてまいりましたし、これからもそうあり続けたいと思っております。それどころか、所外の方々の優秀な論文によってこの雑誌はこれまで支えられてきたといっても過言ではありません。ところが、『山階鳥類研究所研究報告』という誌名が、所外の方々にとっては「紀要」そのものであり投稿しづらい、というご意見を昨年開催した編集委員会で、とくに外部の委員から頂戴いたしました。その席で決定したのが「和誌名を山階博士の名前を記念し『山階鳥類学雑誌』とする。英誌名はようやく定着してきた、現在のJournal of the Yamashina Institute for Ornithologyにする」というものでした。

50年続いた伝統ある雑誌名を変更することには、当然所内・所外から大きな批判の声が上がることを承知しております。私が編集委員長を勤めるということは、そうした批判に対する全責任を最高責任者の所長が取るという姿勢を示すためであります。

「報告」という論議のない論文を募集します

研究雑誌の命は原著論文にあることは言うまでもありません。しかし、鳥類研究に関する原著論文が直面している現状は、山階芳麿が創刊号に書いた「敗戦で諸学会が疲弊し研究発表の場がない」という状況から大きく変わり、今や投稿先が外国も含めて増えすぎ、そのために国内の各誌は慢性的な論文不足に陥っているのが現実です。

こうした中で、雑誌を面白いものにするには各雑誌が特徴をもつことだと思います。昨今、鳥を研究する人はどんどん増えています。その方々の中には、貴重なデータを持ちながら、厳しい査読制度や英文アブストラクト及び英文での図表の説明文を強いられることで、学術雑誌への投稿をあきらめている人も多いと思います。そういった基礎資料を盛り込む「報告」というジャンルを「原著論文」の他に新設したいと思います。これは、「論議をしない」結果だけの論文です。論議をしないのですから、査読はありません。英文アブストラクトや図表の英文説明文をつけるかどうかは著者の自由です。ただし、英文目次を作成するため、英文タイトルと、ローマ字の氏名だけは必須とします。そして、この欄を当面本誌の目玉にしていきたいと思います。

このジャンルに関する原稿の「採否」裁量権は編集委員長にありますので、「採用」「不採用」の決め方とか、掲載された後の、「なぜ、あんなものを載せたのか」に類する所外からの批判も相当覚悟しなければなりません。そうした外圧に耐えるためにも、しばらくは所長が全責任をもちたいと思います。

投稿規定ができました

以上のことをスムーズに行うために、前任の岡を中心に、これまでなかった「投稿規定」を作製しました。これは、ホームページにも出しますので、いつでもご覧下さい。なお、投稿規定の英語版は現在作成中で、これも出来次第ホームページに掲載します。

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