7. 今後の展望


 本報告では、日本にドバトが定着した歴史と、その生存を支えて来たドバトのもつ特有の適応性とドバトに好適な生息環境を与えて来た人間の活動によってドバトの個体数が増え、その結果人間にとって容認できない種類の害の発生をもたらしたことについて明らかにし、その発生を防ぐための実際の方法についても述べて来た。

 ドバトは人間と密接して生活していながら、その日本における定着や生態については今まで見過ごされて来た結果、不明な点が多かった。害の発生を防ぐためには具体的な防除法のみならず、ドバトの生態、人間の社会現象面での基礎的な研究をおしすすめ、人間のいかなる活動がドバトの個体数を増加させることになって来たかを明らかにする必要があった。

 境界領域にある多くの分野の人々の協力により種々の情報を得ることができ、ドバトの生態についても有益なデータが収集されつつあるが、限られた期間の中ではその全貌を明らかにすることはできなかった。

 しかし、実際の実験、観察例を基にしたドバトに関する報告書は少なく、まして人間の活動面、社会現象面での考察を行った成書はないのが現状であるので、本報告書がこれらの面での啓蒙、研究の発展に資する所があれば幸いである。

 さて、既にドバトの個体数増加の背景となった一面に、ドバトの持つ適応的な生理生態的性質と人間の活動をあげた。ここでは人間とドバトの好ましい関係を維持するためにも、無関心、あるいは無秩序な人間の活動面での規制を含めた提言を行い、害の発生が起きないような施策、問題点について触れてみたい。


7.1 ドバトの完全管理
7.1.1 伝書鳩(レース鳩)の管理規制
7.1.2 餌付けの制限

7.2 法体系の整備

7.3 研究及び防除体制の組織化




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