4.4.1 ドバトの体型


 戦前の神社仏閣等に生息していたドバトは、伝書鳩に比べて発育が悪く、体型が貧弱で胸筋・鼻瘤が小さく、その羽色も黒胡麻(後述)が多かったと言われる(松山資郎 1978、私信)。表4.9は(社)日本鳩レース協会で飼育している伝書鳩と上野公園に生息していたドバトの翼長と体重を比べたものである。ドバトは伝書鳩に比べて翼長・体重とも有意差が認められた(P<0.001)。しかし、なかには伝書鳩に良く似た体型や鼻瘤の大きいドバトもみられている。現在のドバトは戦前のものより体型等が良くなったとも考えられるが、確認されていない。

表4.9 ドバトと伝書鳩の測定値
種類
測定数
体重±標準偏差
翼長±標準偏差
備考
ドバト 64 314.2±35.63 222.7±7.62 1978年4月測定
上野公園
成長羽の個体
伝書鳩 69 445.4±36.10 230.5±7.57 1978年4月測定
(社)日本鳩レース協会飼育
1年+〜6年+の個体



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