3.3.6 フ化率及び巣立率


 旧馬舎では調査開始時にヒナであったものを除き、さらに建物とりこわしに伴う調査終了時にフ化後18日以上のヒナ(その後は飼育)が巣立に成功したとすると、11卵中10卵がフ化し8卵が巣立したことになる。これは他地域で観察された例(表3.17)と比べると比較的高い率になるが、調査期間が短く例数が少ないこと、近くに食物が豊富であること及び調査の間接的影響として以前に比べドバトが保護されたことなどから、必ずしも一般的値とはいえない。逆に渋谷の場合は非常に小さな値といえる(4.3.1参照)。


表3.17 各地のドバトのフ化率及び巣立率
調査地
産卵数
(A)
フ化数
(B)
巣立数
(C)
フ化率
(B/A) %
巣立率
(C/B) %
(C/A) %
東京・多摩動物公園旧馬舎 11 10 8 91 80 73
東京・渋谷駅東口ガード下 434 161 48 37 30 11
長野・湯福神社 1) 46 40 30 87 75 65
長野・善光寺 2) 661 201 30
長野・善光寺 2) 284 262 92
平塚・食肉検査所 3) 34 21 10 62 48 30
平塚・水神橋 3) 18 13 8 72 62 44
Manchester・Salford Docks 4) 1,224 840 637 69 76 52

1) 山田(1965)より久米が計算。
2) 長野西高校生物班(1962)。
3) 浜口の資料より久米が推定。
4) Murton et. al.(1972)。


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