山階鳥類研究所




(2008年7月3日更新)


聟島で巣立ったアホウドリ 順調に北上

 小笠原諸島聟島で人工飼育したアホウドリのヒナ10羽のうち5羽について、巣立ち後の行動を追跡するため人工衛星対応の発信器を装着していますが、6月30日現在、このうち4羽について位置が確認されており、現在一番遠くまで渡っているものは、聟島から約3,900キロのカムチャッカ半島の基部の東方まで到達しています。
比較のために鳥島から巣立った野生のヒナ5羽にも発信器を装着していますが、巣立ち後の行動について聟島に移送したヒナと鳥島に移送した野生ヒナには大きな違いは確認されていません。(2008年7月3日更新)。

 小笠原諸島への再導入の背景については、「アホウドリ復活への展望 小笠原諸島への再導入へ」をご覧ください。



聟島のアホウドリ 10羽全部が巣立ち!

 小笠原諸島聟島への再導入のために、同島で人工飼育していたアホウドリのヒナ10羽が、5月25日までにすべて巣立ちしました。巣立ち日ごとの羽数は、5月19日1羽、20日3羽、22日1羽、23日3羽、24日1羽、25日1羽でした。ヒナたちはこれから北太平洋のベーリング海からアラスカ方面に渡ってゆくものと予想されます。10羽のうち5羽には人工衛星で追跡できる発信器が装着されており、巣立ち後の行動が明らかになる予定です(2008年5月26日更新)。

 
5月22日12:33に巣立ったオス、飼育場所からとびたち、海上に降り立ったところ




東日本地区賛助会員の集いを開催しました

 2008年4月23日、霞会館(東京都千代田区)で、東日本地区賛助会員の集いを開催しました。総裁の秋篠宮殿下のご臨席をあおぎ、200名を越える参加者がなごやかな親睦の時を過ごしました。

 冒頭、島津理事長が挨拶し、次に秋篠宮殿下から、9組の高額寄附者の皆様に感謝状を贈呈し、ご支援いただいている皆様への感謝のお言葉を述べられました。続いて尾崎清明・標識研究室長が「ヤンバルクイナの明日」と題して、絶滅危惧種ヤンバルクイナの歴史と、分布減少の状況、山階鳥研として行っている研究活動について報告しました。

 記念写真撮影に引き続いて行われた懇親の場では、星野順一郎・我孫子市長のご発声による乾杯に始まり、途中、各種景品の当たるラッキードロー(くじ引き)を挟みながら、和やかな歓談の時を過ごしました。最後に山岸所長がお礼の挨拶を行い、当日出席した職員を皆様にご紹介しました。
(山階鳥研NEWS 2008年7月号より)



星野順一郎・我孫子市長による乾杯


ヤンバルクイナの研究活動について報告する尾崎標識研究室長



帝京科学大学大学院と連携大学院協定を締結

 山階鳥研ではこのほど、帝京科学大学(山梨県上野原市・冲永莊八理事長)との間でいわゆる連携大学院の協定を締結しました。4月1日から実施されたこの協定により、山階鳥研の研究者は、帝京科学大学大学院から客員教授または客員研究員の委嘱を受けて、同大学の大学院生を指導することができるようになりました。これで、山階鳥研が連携大学院の協定を結んでいる大学は、東京農業大学・東邦大学(いずれも2005年4月1日から実施)とあわせ、3校になりました。(山階鳥研NEWS 2008年7月号より)


鳥のビオソフィア展好評のうちに終了

 東京大学総合研究博物館で3月15日〜5月18日の日程で開催されていた「鳥のビオソフィア〜山階コレクションへの誘い」展(主催・東京大学総合研究博物館・(財)山階鳥類研究所)は好評のうちに終了しました。この間、天皇皇后両陛下が4月30日に、皇太子同妃両殿下が5月16日に見学され、いずれも山階鳥研総裁で同博物館特任研究員の秋篠宮殿下が妃殿下とともにご案内に当たられました。意欲的な展示はメディアにも「アートの文脈で見せる学術標本」(日本経済新聞)などと好意的に取りあげられ、会期中に1万2千人を越える入場者がありました。
(山階鳥研NEWS 2008年7月号より)





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