5.3 まとめ


 ここでは、ドバト害防除の主に技術的な問題について述べて来たが、ドバトの羽数のコントロールは究極的にはやはり対症療法ではなく、増えた原因の究明とそれに対する対策を考えて行うべきであろう。

 鳥害については害鳥の生態、防除法などの基礎研究の立ち遅れがネックとなっていて、個人、企業、団体、研究機関がそれぞればらばらに対策に取り組んでいるため効率が悪く、技術的な開発も遅れている。今まで行われて来た手法やデータを集約し、再検討して被害の状況に応じた対策を組織的に立てたり、情報交換を行ってゆく必要があろう。特に環境整備、「レース鳩」の管理、ドバトに対する餌付けの問題の解決、試験方法、被害費用の算定基準などの確立に期待したい。



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