2019年 新年のご挨拶

2019年1月7日掲載

壬生基博写真日頃より、皆様には山階鳥類研究所にご支援を戴き誠にありがとうございます。

昨年は日本各地で台風や地震による自然災害が多発いたしました。犠牲になられた方々及びご遺族の方々に対し、衷心よりお悔やみ申し上げます。また、被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。

昨今、温暖化など気候変動による災害が各地で発生しておりますが、それらは人間社会だけでなく、鳥類をはじめとする生物にも大きな影響を与えております。我々はそれらを充分に認識して、自然保護・環境保全に努めていかなければならないと、改めて感じている次第です。

さて、本年は今上天皇陛下のご譲位により、平成も4ヶ月で、新しい御代になります。山階鳥類研究所総裁の秋篠宮文仁親王殿下も、いよいよお忙しくなられますので、昨年の賛助会員の集いは、東日本地区と中部日本地区を合同で7月2日に東京で開催いたしました。総裁にもご出席戴き、親しく賛助会員の方々とご懇談戴きました。当日は賛助会員の集いに先立ち、山階芳麿賞の贈呈式が行われ、兵庫県立大学教授で兵庫県立コウノトリの郷公園統括研究部長の江崎保男先生が受賞されました。そして、9月29日に記念シンポジウム「コウノトリ野生復帰と生物多様性の保全~鳥類生態学と応用生態工学の出会い~」を東京大学弥生講堂で開催し、「日本の人と自然〜野生復帰からみえてくるもの」という演題でお話しいただきました。

今年の賛助会員の集いも、中国地区と四国地区合同で、愛媛県松山市で開催する予定になっております。関係の皆様の多くの方々のご参加を期待しております。

昨年はトキ放鳥10年ということで、佐渡で記念式典が開催されるなど、鳥に関わるイベントが各地で盛んに催されました。山階芳麿博士はかなり早い時期からトキの絶滅を危惧し、人工繁殖を提案していました。

環境の変化により、鳥の生息にも大きな影響が及んできています。山階鳥類研究所として、やらなくてはならない研究や活動も、まだまだ沢山あるのが現状です。皆様方にご理解戴き、引き続きご支援を賜りたくお願い申し上げます。

山階鳥類研究所 理事長 壬生基博

(山階鳥研NEWS 2019年1月号より)

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