絶滅危惧種から外れる日を目指して
アホウドリの保全プロジェクトにあなたもマンスリーサポーターとして参加しませんか?
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翼を広げると2メートルを超える⼤型の海⿃ アホウドリ。オキノタユウ(沖の太夫)、オキノジョウ(沖の尉)、トウクロウなどとも呼ばれ、その優雅な姿は太古の昔から人々を魅了してきました。かつては数百万羽がいたとされていますが、羽毛布団の材料として乱獲され、1949年の調査では「絶滅した可能性が高い」と報告されました。しかし1951年に伊豆諸島鳥島で約10羽が再発見されてから、関係者のたゆまぬ保全活動によって、2023年現在7,900羽以上にまで回復。絶滅危惧種(Ⅱ類)からの脱却まであと⼀歩のところまで来ています。アホウドリ復活のための最後の挑戦に、あなたの⼒を貸してください。
山階鳥類研究所では1991年から本格的に保全活動に取り組んできました。鳥島での数を増やす活動に加え、かつての繁殖地である小笠原諸島聟島(むこじま)での繁殖コロニー復活に向けた取り組みを実施しています。
かつては繁殖地の鳥島近海以外では観察が難しかったアホウドリ。最近では、東京ー八丈島の定期航路でのバードウォッチングでも、観察される機会が増えてきました。かつてのようにアホウドリの群れが身近にみられるようになる未来を目指します。
アホウドリの生息地
※ 数値は2023年時点
鳥島
推定個体数
7,900羽
つがい数
1,487
聟島
飛来確認数
12羽
つがい数
2
世界でも類を⾒ない
復活の奇跡を目指して
アホウドリが絶滅危惧種から解除されるためには、鳥島での増加傾向の維持に加え、聟島が安定した繁殖コロニーに成長することが必須条件です※。聟島では50つがい以上が繁殖することを最終目標としていますが、安定した繁殖地が確立する一つの中間目標として、2035年に以下の状態になることを目指しています。
「聟島で3年間にわたり、
10つがい以上が繁殖」
現在、聟島で繁殖しているのは1~2つがい。これまで聟島で巣立った若鳥(2013-2023年の間に9羽巣立ち)が、今後戻ってきて繁殖を開始することが見込まれますが、そのためにはデコイと音声を用いた誘引を継続することが必要です(2007〜2021年まで実施、2022、2023年は中断)。
⿃島初寝崎コロニーでデコイと音声で誘引し、新たな繁殖コロニーを創出した実績から、誘引を続けることでアホウドリが誘致できること、複数のつがいが繁殖し始めると個体数の増加速度が上がることがわかっています。しかし、新たな繁殖地が確立するまでには、10年以上がかかりました。
聟島でも多くのつがいが繁殖するようになると、アホウドリ同士が呼び合い、コロニーに集まるようになるため、デコイと音声による誘引は終了できます。10つがい以上が安定して繁殖し、聟島が自立した繁殖コロニーとなるまで、誘引を継続することが重要です。
※絶滅危惧種脱却の条件
(準絶滅危惧種へのダウンリストの条件)
① 繁殖するペア数合計750以上
② 少なくとも3つのコロニー(島)で3年間の平均増加率が7年間以上にわたり6%以上である
③ 少なくとも2つのコロニーは鳥島以外にあり、最低50ペア以上の繁殖が各コロニーで見られる
⼀度は絶滅したと思われたアホウドリが完全復活する。
このようなケースは世界的にも少なく、
⽇本のアホウドリ保全活動が成功することは、
世界中の絶滅危惧種の保護に取り組む⼈にとっても、
⼤きな希望となります。
目標を達成するための調査研究継続には
多額の資金が必要です
これまで国や都などの公的機関による事業が核となり、保全活動が展開されてきました。しかし個体数の増加に伴い予算が縮⼩しています。アホウドリの完全復活に向けて、あと一押し。
山階鳥類研究所では、鳥島で年1回、聟島で年3回の調査を実施することを目標としています。これらの調査を行うには、毎年1,200万円の予算が必要であり、保全活動の継続が危ぶまれています。
SUPPORT
あと10年で絶滅危惧種解除を
目指す保全プロジェクトに、
マンスリーサポーターとして
参加することができます。
山階鳥研と一緒にアホウドリ復活の
夢を叶える仲間をお待ちしています。
マンスリーサポーターには、
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令和4年8月1日、当法人は「税額控除対象法人」として、内閣総理大臣から証明を受けております。
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所得控除
(所得金額)ー(所得控除額)
×税率=税額
所得控除を行った後に税率を掛けるため、所得税率が高い高所得者の方に対する減税効果が大きい。
税額控除
(税額)ー(税額控除額)
寄附金額を基礎に算出した控除額を、税率に関係なく、税額から直接控除するため、
小口の寄附者に対しても減税効果が大きい。
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当法人が公益財団法人として登記された平成24年4月1日以降は、領収書のみで申告が可能ですので特定公益増進法人であることの証明書は不要です。
VOICE
日本野鳥の会会長,立教大学名誉教授
上田 恵介
共に生きる喜び
一時は絶滅の危機にまで追い込まれたアホウドリ。現在、彼らは絶滅の危機を脱し、個体数も回復していますが、火山島である鳥島は、常に噴火による危険を抱えています。そこで山階鳥研は小笠原の聟島にアホウドリの新しい繁殖地を作ろうと、デコイによる誘引プロジェクトを始めました。私はこの小さな星の上で、この美しい鳥たちと同じ時代を一緒に生きていることに大きな喜びを感じています。プロジェクトの成功へ、皆さまのご支援をよろしくお願いします。
国立科学博物館動物研究部脊椎動物研究グループ研究主幹
田島 木綿子
日本の絶滅危惧種の1つであるアホウドリ。その名前の印象とは違い、彼らの過去や周囲環境の悪化は壮絶で、個体数も激減したままです。そんなアホウドリの繁殖地保全調査プロジェクトが始動とは!応援せずにはいられません。心からエールを送ります!アホウドリも研究者もがんばれ〜!!