2.1.5 交通機関等への害


 トビ・カラス類・カモメ類及びドバトなどが、離着陸前後の低空飛行中の航空機と衝突する事故は比較的多い。衝突により鳥類は死傷し、航空機も塗装がはがれたり表面が傷ついたりする。時には航空機のガラスや補助翼がこわれたり、さらにジェットエンジンに鳥類が巻き込まれてエンジンが停止したり、爆発炎上した例も知られている。いずれも、一瞬に多くの人命が失われるような大事故につながる危険が少なくない。しかも空港周辺にはドバトを含め上記の鳥類が多く、これらが非常に重要な問題となっている。

 新幹線のように高速走行している列車では、航空機と同様に鳥類が衝突し、ガラスがこわれたり、鳥類がパンタグラフに巻き込まれてショートを起こした例がある。さらに、カラスなどが架線に触れてショートしたり、ドバトの巣材として使われた銅線が送電線に触れてショートした例がある。



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