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2005年9月5日更新分)



ハイイロミズナギドリ1万キロの旅
ニュージーランドで標識の個体回収

えりも町沖で回収されたハイイロミズナギドリに装着されていた足環。
「NATIONAL MUSEUM NEW ZEALAND」の刻印がある。

 ニュージーランドの繁殖地で足環を装着された海鳥のハイイロミズナギドリが、北海道で回収された。この個体は、2005年6月22日に北海道幌泉郡えりも町沖で漁船に混獲されて回収されたもの。問いあわせの結果、ニュージーランド南端に近い繁殖地のコフィン島で2001年1月に性別不明の成鳥として足環を装着、放鳥された個体であることがわかった。放鳥地と回収地は直線距離で約1万キロ離れている。日本の標識調査での本種の回収はこれで3例め。(山階鳥研ニュース2005年9月号より)


モニタリングサイト1000 西南日本の島嶼を試行調査
 環境省が推進しているモニタリングサイト1000(重要生態系監視地域モニタリング推進事業)の一環として、山階鳥研では海鳥類の生息地の調査を受託しており、今年度、沖縄県を中心とする西南日本の海鳥生息地の調査を行っている。モニタリングサイト1000は平成14(2002)年3月に策定された「新・生物多様性国家戦略」に基づくもので、全国の生態系を長期的・継続的にモニタリングすることにより、生物種の減少や、生態系の変化等の兆候を早期に把握し、生物多様性の保全に役立てようというもの。(山階鳥研ニュース2005年9月号より)  



ロシア極東でハマシギ調査
 
ハマシギの成鳥(2005年7月ロシア・マガダン 田中史雄・撮影)(左)と
今回のカラーリングの装着方法(右)

 茂田良光研究員らは、去る7月、ロシア極東のマガダン周辺で、ハマシギの繁殖個体群のカラーマーキング調査を行った。この調査は、繁殖個体にプラスチック製の色足環を装着して、渡り中継地や越冬地での観察を通じて渡り経路を解明しようとするもの。茂田研究員と協力調査員ほかの一行は、7月8日から26日までの日程で現地を訪れ調査をい、成鳥1羽、幼鳥4羽にカラーマーキングすることに成功した。(山階鳥研ニュース2005年9月号より) 

 見つけたらご一報を
今回マガダンで装着したハマシギへの標識は「右または左足のふ蹠(関節より下)黄緑のカラーリング2個(金属足環はなし)」(写真)です。観察された方は標識研究室にご一報ください。


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