Ogawa Minori
受入番号 OM16
タイトル 鳥類に關する雑記及抄録
1900-1903
形態 300pp. 21×17cm
以下5項目によって構成されている。緒言には、本邦の鳥類について学術的に研究したものはごく僅かであり、本邦の鳥類に関する記録も無く、総括的秩序的に解説したものはここに抄録した雑記のみで、そのほかは通作的で秩序がない。ここに抄録したものは就学中に英を抜き足るもので、自分の座右に備え、長く研究の補助とする、とある。
  1. 理科大學所蔵鳥類(16)に就て 明治三十三年四月 第一冊(pp.1-28)
    記されている10数種の鳥類は明治33年春に理科大学の鳥類標本を整理した際に鳥類の出現地と季節を記録したものである(明治35年9月14日に記された凡例より)。
    AVES vol.III(OM17)との一致点が見られるため、関連があると思われる。
  2. 明治三十四年四月 理科大學所蔵鳥類標本に就て記載 第二冊 但、主として駿河に出現する鳥類に就ての記載
    記載されているものは、駿河地方の調査に当り、出現すると知られている鳥類で、三紀が所蔵していない標本を補うために、理科大学の模範標本に基づき、簡略な説明をつけたものである(凡例より)。
  3. 鳥學に関する抄録(pp.1-45)
    主に動物学雜誌に掲載された記事10報が謄写されている。
  4. Ornithalogical Miscellany/M.ogawa(pp.1-33)
    主に動物学雜誌に掲載された記事22報が謄写されている。
  5. 明治卅六年八月 鳥類雑記 抄(pp.1-130)
    SINDEX(検索目録、いろは順)と引用書が記載され、さらに鳥学に関する記事14報が謄写されている。
旧蔵情報
東京大学蔵書票有
緒言原文
余本邦の鳥学を志してして茲に十年●に
斯学参考の良書なきを憂う。関ある毎に法書
を渉猟して鳥類に関する事項を抄録する
茲少●あり 然れとも由来本邦の鳥界は抬ん
と暗黒にして鳥学的の探査を至たる所其少
なく本邦人として今日に至るまで學術的に之を
研究したるもの僅少なり されば本邦の鳥類
に関する記録の如きも其●なく 或は稀に
読書に教見するものなきに非れとも総括的秩序
的の解説を為せるものは余の茲に抄録せる雑記の
二三あるのみ其他のものは概ち通作的にして秩序も
なく杜撰たるを免れず 良好の参考書として
見るる呈るもの殆んとなし。此の如にして可ならんや
余輩●に之を哀しむ。茲に抄録したるもの如
きは就中其英を抜きたるもの、余の座右に備へ
以て永く斯学研究の補助となさんとす
明治三十五年九月十四日 於東京本郷駒込 寓居   三紀識す

※●は判読できない文字


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